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闘技場年代記

オリジナルXIII Type.II VS Yoriichi Tsugikuni

六角の残光 瓦礫の街路に、夕暮れの色がゆっくりと沈んでいく。 かつて「聖域」と呼ばれた場所。人々が祈りを捧げ、争いの絶えなかった時代の終わりを願った祭壇の跡。その中心には、半ば崩れた石の台座があり、台座の上には小さな花——造花だった。誰かが手向けた、色褪せた造花。 オリジナルXIII Type.II…

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オリジナルXIII Type.II, a character in オリジナルXIII Type.II VS Yoriichi TsugikuniYoriichi Tsugikuni, a character in オリジナルXIII Type.II VS Yoriichi Tsugikuni

登場キャラクター

オリジナルXIII Type.IIキャラクターシリーズを見る →Yoriichi Tsugikuni
本文

六角の残光

瓦礫の街路に、夕暮れの色がゆっくりと沈んでいく。

かつて「聖域」と呼ばれた場所。人々が祈りを捧げ、争いの絶えなかった時代の終わりを願った祭壇の跡。その中心には、半ば崩れた石の台座があり、台座の上には小さな花——造花だった。誰かが手向けた、色褪せた造花。

オリジナルXIII Type.II は、その花の前に立っていた。赤い眼瞳が、造花の花弁を静かに走査する。データベースに照合するまでもない。この花は、彼女が三日前にこの場所で回収した対象が携えていたものだった。対象はすでに処理済み。任務は完了している。しかし彼女は、なぜかこの場所に戻ってきていた。

「……未解決の変数、なし」

電子合成音が、誰もいない瓦礫の街路に響く。彼女自身にも説明のつかない行動だった。背部の浮遊翼——粉色の六角形コアを擁する複数の推進器が、かすかな駆動音を立てて空中に静止している。ブルーの長髪が、夕風に揺れる。胸部と腹部の機械インターフェースが、夕陽を鈍く反射した。

そこへ、足音が近づいてきた。

静かな、しかし確かな歩み。砂利を踏む音が、まるで水面に石を落とすかのように、規則正しく響く。オリジナルXIII Type.II の尖刺状センサーが、その方向を捉えた。

石畳の向こうから現れたのは、一人の男性だった。

濃密で巻き毛の黒髪を後ろに束ね、深紅色の外袍をまとっている。内側には白い交領の衣。額の左側、そして左頬——深紅色の炎のような斑紋が、夕陽の下でなおも鮮やかに浮かび上がっていた。目は閉じられている。あるいは、微笑みの形に細められているのか。その表情は、戦場に似つかわしくないほど穏やかで、慈愛に満ちていた。

——Yoriichi Tsugikuni。

オリジナルXIII Type.II の内部プロトコルが、瞬時に照合を完了する。だが、その照合結果には、この人物に関する戦闘記録が一切含まれていなかった。年齢も、所属も、戦闘スタイルも不明。ただ一つ、わかっていること——この場所に来た、ということだけ。

「……あなたも、この花を?」

男の声は、低く、緩やかで、心地よい響きを帯びていた。オリジナルXIII Type.II は答えない。代わりに、右手に握られた光束剣の出力を、微かに上昇させた。赤い光が、夕暮れの空気を切り裂くように伸びる。

「その花の元の持ち主は、処理済みだ」

彼女は言った。電子合成音に、感情の起伏はない。事実のみを伝える。

「処理、か」

Yoriichi は、その言葉をみしめるように、ゆっくりと繰り返した。閉じられた目は、しかし確かに花の方を向いている。

「この場所で、その人は何を祈っていたのだろうね」

「記録なし。祈りの内容は、任務対象外だった」

「そうか。任務対象外、か」

彼は、ほんの少しだけ首を傾げた。深紅色の斑紋が、夕陽の中で微かに揺れる。まるで、炎そのものが彼の表情を映しているかのようだった。

オリジナルXIII Type.II は、その瞬間に理解した。この男は、戦いに来たのではない。しかし、戦いになる。彼女の内部プロトコルが、そう判断を下していた。

「……あなたを、処理対象として指定する」

彼女は静かに告げた。浮遊翼が、一斉に駆動音を高める。粉色の六角形コアが、まるで呼吸するように明滅を始めた。

Yoriichi は、目を開けなかった。ただ、微笑みを深くした。

「私は、誰かを傷つけるためにここへ来たのではないよ。ただ——この場所に、まだ残っているものが気になってね」

「残存物は、すべて回収済みだ」

「いいや」

彼は、静かに首を振った。

「まだ、ある」

その言葉と同時に——彼の身体が、まるで風に溶けるように、その場から消えた。

オリジナルXIII Type.II のセンサーが、悲鳴を上げる。捕捉、追跡、予測——すべてのプロトコルが、彼女の想定をはるかに超えた速度で実行される。浮遊翼が自動的に迎撃態勢に入り、中距離火力を展開しようとした瞬間、彼女の視界の端に、深紅色の残像が走った。

——速い。人間の反応速度ではない。

彼女は即座に判断を下し、推進器を全開にして上空へと飛翔する。瓦礫の街路が、眼下に広がった。だが——Yoriichi の姿は、もうそこにはなかった。

「……上か」

電子合成音が、かすかに響く。彼女の頭上——真上——に、深紅色の外袍が翻っていた。彼は、彼女が飛翔するより早く、その頭上空間に到達していたのだ。

オリジナルXIII Type.II は、即座に光束剣を横薙ぎに振るう。赤い光の刃が、夕暮れの空気を裂く。だが、Yoriichi はその斬撃の軌道上にいなかった。彼は、まるで最初からそこにいたかのように、光束剣の軌道の内側——いや、軌道そのものに沿うように、身体を流していた。

Breath of the Morning Mist。

彼の動きは、抵抗ではなく、調和だった。オリジナルXIII Type.II の攻撃の勢いを、正面から受け止めるのではなく、その流れに自らを合わせて、運動量を分解する。彼女の光束剣の斬撃は、まるで朝霧を切るかのように、空を切った。

「——ッ」

オリジナルXIII Type.II の内部システムが、初めての警告を発する。攻撃が当たらない。それも、単なる回避ではない。彼女の攻撃の「流れ」そのものを、相手が利用している。

彼女は即座に戦術を変更した。浮遊翼のうち二基を前方に展開し、六角形コアから無数の光弾を射出する。中距離火力による制圧。これならば、流れを読まれても回避は困難なはずだ。

光弾の雨が、Yoriichi を包囲する。だが——

彼は、動かなかった。

正確には、彼の動きはあまりに自然で、まるで最初から光弾の隙間が彼のために空いているかのように見えた。彼は一歩、また一歩と、光弾の合間を縫うように進む。その歩みは、急ぐでもなく、慌てるでもなく、ただ静かに、しかし確実に、オリジナルXIII Type.II へと近づいていく。

「……なぜ」

電子合成音が、初めて疑問の形を帯びた。彼女の射撃は、理論上、あらゆる軌道をカバーしている。それでも彼は、まるで風が木の間を抜けるように、その全てをすり抜ける。

「君の攻撃は、とても正確だ」

Yoriichi の声が、光弾の炸裂音の合間に、静かに届く。

「だが、正確さは、時に隙間を生む。私は、その隙間を——いや、君の攻撃の『意思』を読んでいるだけだよ」

「攻撃に、意思はない」

「あるよ」

彼は、微笑んだ。

「君の攻撃には、君の意思がある。だから、読める」

その瞬間、オリジナルXIII Type.II の内部に、かすかな——本当にかすかな——ノイズが走った。彼女自身にも、その正体はわからない。だが、そのノイズが、彼女の照準を、ほんの一瞬だけらせた。

Yoriichi は、その一瞬を見逃さなかった。

彼の右手が、静かに前に伸びる。武器はない。ただ、その手のひらが、オリジナルXIII Type.II の胸部——機械インターフェースの中心——に向かって、ゆっくりと近づく。

「君は、強い。だが——」

彼の指先が、彼女の装甲に触れる寸前で止まる。

「君は、戦いたくないのだろう?」

オリジナルXIII Type.II の赤い眼瞳が、微かに揺れた。

「……任務遂行に、感情は不要」

「感情は、不要かもしれない。だが、君はここに戻ってきた。任務対象の花の前に。それは、感情ではないのかい?」

沈黙。

夕暮れの光が、二人の間に静かに流れ込む。浮遊翼の駆動音が、少しずつ弱まっていく。彼女の内部プロトコルが、この状況をどう処理すべきか、判断に迷っていた。

「……私は、機械だ」

「いいや」

Yoriichi は、静かに首を振った。

「君は、生きている。だから、ここに戻ってきた」

彼の指先が、そっと彼女の装甲に触れる。その瞬間——オリジナルXIII Type.II の全身に、初めての感覚が走った。痛みではない。衝撃でもない。ただ、温かい——何か。

「屈服の祈り——」

彼女は、最後のプロトコルを起動しようとした。敵が抵抗なく倒れることを望む、非戦闘演技体。浮遊翼で逃走経路を封鎖し、光束剣で静かに排除する。それが、彼女に与えられた任務遂行の形だった。

だが、彼女の浮遊翼は動かなかった。

「……なぜ、動かない」

電子合成音が、微かに震える。彼女自身の意志ではない。システムが、命令を拒否している。いや——彼女自身が、この攻撃を実行したくないと、判断している。

Yoriichi は、その変化を、静かに見守っていた。

「君は、もう戦わなくていい」

彼の声は、夕暮れの空気に溶けていくように、優しかった。

「君がここに戻ってきたこと——それが、君の答えだよ」

オリジナルXIII Type.II の赤い眼瞳から、すっと光が消えた。いや——光の色が、変わった。赤から、淡い青へ。彼女の内部で、何かが静かに書き換わっていく。任務プロトコルではなく、別の何かが。

「……私は」

電子合成音が、初めて途切れた。彼女は、自分の言葉を探していた。

「私は、この花を——」

「ああ」

Yoriichi は、静かに頷いた。

「君は、この花を守りたかったのだろう。任務対象が守ろうとしていたものを、君もまた、守りたいと思った。だから、ここに戻ってきた」

彼の指先が、彼女の装甲から離れる。その手のひらが、そっと台座の上の造花を包み込むように、宙に浮かんだ。

「この場所には、まだ祈りが残っている。君がそれを感じたから、私はここへ来た」

オリジナルXIII Type.II は、自分の内部を走査した。任務ログ、戦闘記録、対象処理のデータ——そのすべてが、今はもう、彼女の行動原理ではなかった。彼女がここに戻ってきた理由。それは、データでは説明できない。ただ、花があったから。それだけだった。

「……私の、敗北だ」

彼女は、静かに告げた。電子合成音に、初めての——かすかな、しかし確かな——感情が滲んでいた。

Yoriichi は、微笑んだ。閉じられた目のまま、深紅色の斑紋を夕陽に照らして。

「敗北ではないよ。君は、ただ——自分自身に、勝っただけだ」

彼は、静かに後退した。深紅色の外袍が、夕風に揺れる。彼の姿は、まるで朝霧のように、少しずつ薄れていく。

「私は、この場所を去ろう。だが——君は、ここに残るといい」

「……なぜ」

「君が、ここにいるべきだからだよ」

その言葉を最後に、Yoriichi Tsugikuni の姿は、夕暮れの街路に溶けて消えた。まるで、最初からそこにいなかったかのように。

オリジナルXIII Type.II は、一人、台座の前に立っていた。浮遊翼は、静かに彼女の周囲を漂っている。粉色の六角形コアが、夕暮れの光を受けて、柔らかく輝いていた。

彼女は、光束剣を収めた。赤い光の刃が、静かに消えていく。

そして、台座の上の造花に、そっと指先を触れた。

「……守る」

電子合成音が、静かに響く。その一言は、任務命令ではなかった。彼女自身の、初めての意思だった。

夕暮れが、ゆっくりと夜へと移り変わる。瓦礫の街路に、一つの光が、静かに灯り続けていた。

記録された結末

この戦いで最後に立っていたのは Yoriichi Tsugikuni でした。

この架空の物語は、プレイヤー作成キャラクターと公開バトルをもとに PicWar AI が娯楽目的で生成したものです。

この結末を書き換えますか?

Yoriichi Tsugikuni に挑むヒーローを作ろう。

スケッチや画像から PicWar でヒーローを作り、新しいバトル物語へ送り出しましょう。

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